平 成 1 3 年 社 会 生 活 基 本 調 査 結 果

「生活行動に関する結果−石川県分」の概要
                                                

 総務省から、「生活行動に関する結果」が公表されましたが、本県分についての概要は次のとおりです。   

  平成13年社会生活基本調査は、国民の生活時間の配分及び自由時間等における主な活動について調査し、国民の社会生活の実態を明らかにすることにより、各種行政施策の基礎資料を得る ことを目的として、総務省統計局が平成13年10月に実施したものです。

    調査の対象は、全国の世帯から無作為に選定した約7万7,000世帯で、その世帯にふだん住んで いる10歳以上の世帯員約20万人です。

  今回の調査結果は、このうち自由時間等における主な活動(「インターネット」、「ボランティ ア活動」、「旅行・行楽」、「学習・研究」、「スポーツ」、「趣味・娯楽」)に関する結果です。

 

インターネット (新規調査事項)

 男性の約5割、女性の約4割が「インターネット」を利用。

   過去1年間(16頁参照)に「インターネット」を利用した人(10歳以上)は約492千人で、10歳以上人口(約1,040千人)に占める割合(利用者率)は 47.3%(全国46.4%、第10位)となっている。

   男女別にみると、男性の利用者率は52.6%(全国51.5%)、女性は42.4%(全国41.5%)となっており、男性の方が女性より約10ポイント高くなっている。 《表1》

   年齢階級別にみると、10〜24歳までの若年層では女性の方が男性より高くなっているが、25歳以上の各年齢層では男性の方が高くなっている。 これは、全国的にみても同様な傾向となっている。《図1》

 


 

 10歳以上人口の約4割が「情報交換」での利用、約1割が 「商品やサービスの予約、購入、支払い等」に利用。

   10歳以上人口における「インターネット」の利用者の割合を利用形態別にみると、電子メールなどの「情報交換」に利用した人が39.8%、ホームページの閲覧などの「情報収集」に利用した人が33.9%、ホームページの開設などの「情報発信」に利用した人が6.0%などとなっている。
   また、「インターネット」を「商品やサービスの予約、購入、支払い等」に利用した人は 9.1%となっている。 《表1、図2》

ボランティア活動
3分の1以上の人が「ボランティア活動」。

   過去1年間に何らかの「ボランティア活動」を行った人(10歳以上)は約375千人で、10歳以上人口に占める割合(行動者率)は36.1%(全国28.9%、第10位)となっている。

   男女別にみると、男性の行動者率は35.9%(全国27.0%)、女性は36.2%(全国30.6%)となっており、女性の方が男性より若干高くなっている。 《表2》

   前回調査(平成8年)と比較すると、前回の行動者率は総数で32.1%、男性は31.8%、女性は32.3%となっており、今回調査の方が、総数、男性、女性それぞれ4ポイント 程度高くなっている。 《図3》

 

 

男女とも、「まちづくりのための活動」をした人が最も多い。
 

   活動の種類別にみると、男性では「まちづくりのための活動」が23.0%と最も高く、次いで「自 然や環境を守るための活動」が10.3%、 「安全な生活のための活動」が9.3%などとなっている。

 女性でも「まちづくりのための活動」が20.9%と最も高く、 次いで「自然や環境を守るための活動」が12.2%、「高齢者を対象とした活動」が7.4%などとなっている。 《表2、図4》

   一方、ボランティア活動をした人の過去1年間の平均行動日数が最も多かった種類は、男性では「スポーツ・文化・芸術に関係した活動」が38.1日、 女性では「高齢者を対象とした活動」が30.8日となっている。《表3》  

(注)   「スポーツ・文化に関係した活動」には、芸術に関係した活動を含む。

 

35〜44歳の行動者率が、男女ともに最も高い。

     年齢階級別に行動者率をみると、最も高いのは男女とも35〜44歳(男性47.4%、女性60.2%)で、次いで45〜54歳(男性46.3%、女性44.1%)となっている。 《図5》

旅行・行楽

 約7割の人が、1泊2日以上の「旅行」をしている。

   過去1年間に「旅行・行楽」を行った人(10歳以上)は約827千人で、10歳以上人口に占める割合(行動者率)は79.5%(全国80.9%)となっている。 このうち、「行楽(日帰り)」は約661千人で、行動者率は63.5%(全国65.6%)、「旅行(1泊2日以上)」は約712千人で、68.5%(全国68.7%)となっている。

   男女別にみると、男性は、「旅行・行楽」の行動者率は79.7%(全国 79.8%)となっている。このうち、「行楽(日帰り)」の 行動者率は61.0%(全国62.9%)、「旅行(1泊2日以上)」は69.4%(全国69.2%)となっている。

   一方、女性は、「旅行・行楽」の行動者率は79.3%(全国81.8%)となっている。このうち、「行楽(日帰り)」の行動者率は65.9% (全国68.2%)、「旅行(1泊2日以上)」は67.6%(全国68.2%)となっている。《表4》
前回調査と比較すると、前回の行動者率は総数で81.5%、男性は80.6%、女性は82.3%となっており、今回の方が、総数、男性、女性 それぞれ1〜3ポイント程度低くなっている。     《図6》



(注)   「出張・研修」は、業務出張・研修・その他をいう。

「観光旅行(国内)」は、 男性より女性の方が多い。

    「観光旅行(国内)」についての行動者率は、総数で54.2%(全国54.5%)となっており、これを男女別にみると、男性の行動者率は51.9%(全国53.7%)、 女性は56.3%(全国55.3%)となっている。

   男女、年齢階級別(15歳以上人口)にみると、女性の方が男性に比べ15〜24歳で約21ポイント、25〜34歳で約14ポイント高くなっている。 《表4、図7》


 

「観光旅行(海外)」 の行動者率は、25〜34歳の女性が最も高い。

   また、「観光旅行(海外)」についての行動者率は8.7%(全国10.0%)となっており、これを男女別にみると、男性の行動者率は8.1%(全国9.2%)、 女性は9.3%(全国10.8%)となっている。 

 男女、年齢階級別(15歳以上人口)にみると、25〜34歳の女性が16.8%と 最も高くなっている。《表4、図8》


 

学習・研究

 男女とも、 「パソコン等の情報処理」の学習・研究をした人が最も多い。

    過去1年間に「学習・研究」を行った人(10歳以上)は約375千人で、10歳以上人口に占める割合(行動者率)は36.1%(全国36.2%、第12位)となっている。

   男女別にみると、男性の行動者率は36.7%(全国36.2%)、女性は35.5%(全国36.2%)となっており、男性の方が女性より若干高くなっている。 《表5》

   前回調査と比較すると、前回の行動者率は総数で28.3%、男性は29.6%、女性は27.2%となっており、今回の方が、総数、男性、女性それぞれ7〜8ポイント程度 高くなっている。

  また、種類別にみると、男性は「パソコン等の情報処理」(20.3%)が最も高く、次いで「商業実務・ビジネス係」(11.1%)、 「人文・社会・自然科学」(10.6%)などとなっている。一方、女性は「パソコン等の情報処理」(13.8%)が男性と同じく最も高く、 次いで「家政・家事」(13.6%)、「芸術・文化」(11.6%)などとなっている。 《表5、図9》


 

スポーツ

 約7割の人が「スポーツ」をしている。

 過去1年間に何らかの「スポーツ」を行った人(10歳以上)は約717千人で、10歳以上人口に占める

割合(行動者率)は69.0%(全国72.2%)となっている。

    男女別にみると、男性の行動者率は75.6%(全国78.2%)となっている。 一方、女性は62.8% (全国

 66.4%)となっており、男性の方が13ポイント程度高くなっている。《表6、図10》

 

 

  

 

 

  15〜34歳での「スポーツ」の行動者率が大きく低下、 75歳以上で上昇。

    前回調査と比較すると、前回の行動者率は総数で73.6%、男性は81.1%、女性は66.6%となっており、今回の方が、 総数、男性、女性それぞれ4〜6%ポイント程度低下している。  全国的にみても、同様に低下している。

  年齢階級別(15歳以上人口)にみると、15〜34歳では今回の方が8〜10%ポイント程度低下しているが、75歳以上では4ポイント上昇している。 《図11》


   年齢階級別(15歳以上人口)に行動者率が高い種類をみると、15〜24歳では「ボウリング」、 25歳

以上では「運動としての散歩・軽い体操」が最も高くなっている。 《表T》

 10歳以上人口に対する行動者率をみると、 「運動としての散歩・軽い体操」が39.8%と最も高くなって

いる。《表6》


    また、今回調査で行動者率が高かった10種類について前回と比較すると、 「運動としての散歩・軽い体操」は、前回のときには「運動としての散歩」(19.4%)と 「軽い体操」(26.8%)に分けて調査しているため 比較できないが、その他の9種類については「ジョギング・マラソン」を除き低下している。

   表6、図12》


6 趣味・娯楽

 すべての年齢階級で「趣味・娯楽」の行動者率が低下。 

    過去1年間に何らかの「趣味・娯楽」を行った人(10歳以上)は約883千人で、10歳以上人口に占める割合(行動者率)は84.9%(全国85.9%)となっている。

   男女別にみると、 男性の行動者率は86.4%(全国86.3%)となっており、一方、女性は83.5%(全国85.6%)となっている。 《表7》

    前回調査と比較すると、前回の行動者率は総数で89.8%、男性は91.6%、女性は88.1%となっており、今回の方が、総数、男性、 女性それぞれ5ポイント程度低下している。

  年齢階級別(15歳以上人口)にみると、 概ね年齢が高くなるに従って低下しており、また、すべての階級で今回調査の方が低下している。これは全国的にみても同様な傾向となっている。《図13》


  

 

  「読書」を趣味・娯楽とする人が最も多い。

    年齢階級別に行動者率が高い種類をみると、10〜14歳では「テレビゲーム」、15〜24歳では 「カラオケ」、25〜34歳では「映画鑑賞」、35〜54歳では「読書」、55歳以上では「園芸・庭い じり・ガーデニング」が最も高くなっている。《表U》

  10歳以上人口に対する行動者率をみると、「読書」が42.9%と最も高くなっている。《表7》

 また、「邦楽(日本古来の音楽)」(2.3%、全国1.6%、第1位)、「華道」(5.3%、全国3.8%、 第3位)、「茶道」(3.5%、全国2.4%、第5位)は、行動者率は低いが全国上位となっている。


 

    今回調査で行動者率が高かった10種類について前回と比較すると、「読書」は前回では2位であったが、今回は約9ポイント上昇し1位となっている。「映画鑑賞」は約15ポイント上昇し 2位となっている。前回、41.4%で1位であった「カラオケ」は約5ポイント低下し3位となっている。 《図14》



 









 

〇 用語について

   この調査では、自由時間等における主な活動(「インターネット」、「ボランティア活動」、「旅行 ・行楽」、「学習・研究」、「スポーツ」、「趣味・娯楽」)について過去1年間(平成12年10月20日〜13年10月19日)の活動状況を、それぞれの種類別に行ったか否か、行った場合には、1年間の活 動頻度や目的などを調査した。

・行動者数(利用者数)

   平成13年10月より過去1年間に、該当する種類の活動(利用)を行った人(10歳以上)の数

・行動者率(利用者率)

   10歳以上人口に対する行動者(利用者)数の割合(%)

・平均行動日数

    行動者について平均した過去1年間の行動日数

(1) インターネット(新規調査事項)

   インターネットの利用の場合は、仕事や授業などで利用した場合も含む。また、パソコン のみでなく、携帯電話やPHSなどを使って利用した場合も含む。

   インターネットの利用については、情報交換、情報収集などの利用形態等を基に4種類に分類している。

(2) ボランティア活動

   報酬を目的としないで、自分の労力、技術、時間を提供して地域社会や個人・団体の福祉のために行っている活動をいう。

   ボランティア活動については、対象や目的を基に9種類に分類している。

(3) 旅行・行楽

   旅行は、1泊2日以上にわたって行うすべての旅行をいい、日帰りの旅行は含まない。行楽とは、日常生活圏を離れ、半日以上かけて行う日帰りのものをいい、夜行日帰りを含む。

  旅行については、国内・海外及び旅行目的を基に5種類に分類している。

 

(4) 学習・研究

 

  個人の自由時間の中で行う学習や研究をいい、社会人の職場研修や、児童・生徒・学生が学業(授業、予習、復習)として行うものは含まないが、クラブ活動や部活動は含む。

  学習・研究については、その内容を基に8種類に分類している。

(5) スポーツ

   余暇活動として行うスポーツをいい、学生が体育の授業で行うものや職業スポーツ選手が 仕事として行うものは含まない。

  スポーツは、15種類について調査している。

(6) 趣味・娯楽

  仕事、学業、家事などのように義務的に行う活動ではなく、個人の自由時間の中で行うも のをいう。

  趣味・娯楽は、19種類について調査している。

〇 統計表等を見る上での注意

   統計表の数字は、表章単位未満の位で四捨五入してあること、総数に分類不能・不詳の数を 含むことから、総数と内訳の合計とは必ずしも一致しない。

  また、1人が2種類以上の行動をしている場合があることからも、総数と内訳の合計とは必ずしも一致しない。