1 調査の目的
この調査は、児童、生徒及び幼児の発育及び健康状態を明らかにし、学校保健行政上の基礎資料を得ることを目的とする。
2 調査の範囲・対象
(1)調査の範囲は、小学校、中学校、高等学校及び幼稚園のうち、文部大臣があらかじめ指定した学校(以下「調査実施校」という。)である。
(2)調査の対象は、調査実施校に在籍する満5歳から17歳(平成11年4月1日現在)までの児童、生徒及び幼児の一部である。
3 調査事項及び期日
平成11年4月から6月の間に実施された学校保健法による健康診断の結果に基づき調査した。
(1)児童、生徒及び幼児の発育状態(身長・体重・座高)に関する事項
(2)児童、生徒及び幼児の健康状態(疾病・異常)に関する事項
色覚検査、聴力検査(難聴)結核検査、心電図検査、尿糖検査、寄生虫卵検査、ツベルクリン反応検査及び永久歯のう歯数等については調査対象年齢(学年)が次表のとおり限定されている。
4 発育状態
●平均体格
平成11年度の小学校、中学校、高等学校及び幼稚園における児童、生徒、及び幼児の身長、体重及び座高の平均値を年齢別、男女別にみると次のとおりである。
● 各年齢間の体格差
ア 身 長
男子は、12歳と13歳の間が7.2cmと最も大きく、15歳と16歳および16歳と17歳の間が1.2cmと最も小さい。女子は、 10歳と11歳の間が7.4cmと最も大きく、14歳と15歳の間が0.0cmと最も小さくなっている。
イ 体 重
男子は、11歳と12歳の間が5.8kgと最も大きく、15歳と16歳の間が1.4kgと最も小さい。女子は、11歳と12歳の間が5.9kgと最も大きく、16歳と17歳の間では17歳の方が0.3kg少なくなっている。
ウ 座 高
男子は、11歳と12歳の間が3.7cmと最も大きく、15歳と16歳の間が0.7cmと最も小さい。女子は、10歳と11歳の間が3.7cmと最も大きく、14歳と15歳の間では17歳の方が0.3cm小さくなっている。
5 健康状態
●疾病・異常の被患率状況
平成11年度の定期健康診断における児童、生徒及び幼児の各疾病・異常の被患率は、男女とも「う歯の者(処置完了者+未処置歯のある者)」が各学校種とも第
1位を占め、被患率も幼稚園が 60.71%、小学校86.26%、中学校84.25%、高等学校91.88%と他に比較して圧倒的に高くなっている。
第2位は各学校種とも「裸眼視力1.0未満の者」で、被患率は幼稚園が7.63%、小学校28.00%、中学校53.01%、高等学校が71.46%となっている。
また、第3位は幼稚園が「腎臓疾患」、小・中・高等学校が「その他の歯疾患」となっている。 |